世界遺産に登録された屋久島をはじめ、地球のパワーを感じられるスポットが数多く存在する人気観光地「鹿児島」。雄大な自然の恩恵を受ける鹿児島は美味しい食材の宝庫で、その材料を使って作られるお土産がたくさんあります。また、古くから交易が盛んだったため、鹿児島に伝えられてから独自に進化し、今なお愛され続ける名物も多数残っており、その種類の多さからお土産選びに悩んでしまうことも。そこで今回は、数あるお土産の中からおすすめBEST10を厳選してお届けします。
鹿児島県のお土産事情
おすすめ商品を紹介する前に、まずは鹿児島のお土産事情を押さえておきましょう。
鹿児島の定番お土産「かるかん」
鹿児島県のお土産といえば「かるかん」は欠かせません。約300年前に薩摩(鹿児島)で誕生したとされるかるかんは、鹿児島を代表する伝統的な銘菓です。かるかんは漢字で「軽羹」と書き、生地を蒸す前よりも蒸した後の方が軽くなることから、「軽い羹(羊羹)」という意味で名づけられました。最近では、かるかん生地にあんこを包んだ「かるかん饅頭」がお土産として人気です。
かるかんを販売するお店は鹿児島県内に多数ありますが、中でもおすすめしたいのが「明石屋」さんのかるかんです。かるかんを作り続けて160年以上の老舗店である明石屋さんのかるかんは、自然薯本来の豊かな風味を最大限活かすよう工夫して作られています。選び抜いた自然薯・米粉・砂糖だけを使用しており、シンプルだからこそ素材の良質さが感じられる一品。ふわふわとした食感でお子様からご年配の方まで食べやすく、世代を超えて鹿児島県民に愛されて続けています。
鹿児島といえば、「焼酎」
さつまいもの生産量日本一を誇る鹿児島は、日本屈指の焼酎の産地です。鹿児島には100を超える蔵元があり、様々な銘柄の焼酎が生み出され、その数はなんと2000以上とも言われています。
鹿児島の焼酎といえばやはり「芋焼酎」。鹿児島で作られる芋焼酎の多くが、焼酎用に品種改良されたさつまいも 「コガネセンガン」で作られています。
このコガネセンガンはアルコール発酵の元になるデンプンを多く持つよう改良されており、じゃがいものようなホクホクな食感とふわっと香る甘みが特徴です。焼酎を作る際にその風味の良さが発揮され、上品な甘みが感じられる香り高い焼酎が作られます。
数ある芋焼酎の中でお土産選びに悩んだら、「白玉醸造」さんの「魔王」がおすすめ。
森伊蔵・村尾と合わせて「3M」と呼ばれる魔王は、全国的にファンも多くネットでは高値で販売されるほど人気、かつ入手困難です。ただ鹿児島県内の酒屋さんでは見かけることも多いので、ぜひ探してみてください。
また、鹿児島=芋焼酎のイメージが強いですが、奄美大島などで栽培された黒糖を使用して作られる「黒糖焼酎」もお酒好きの間で密かに人気を集めています。実はこの黒糖焼酎、酒税法上で製造できるのは奄美諸島だけと定められているんです。
黒糖の柔らかい甘さが感じられる飲みやすい焼酎なので、芋焼酎が苦手な方や女性へのお土産として選んでみてはいかがでしょうか。
鹿児島の特産品「かごしま黒豚」
鹿児島の豊かな自然の恵みを受け健やかに育ったかごしま黒豚は、肉質がよく旨味が強いと言われています。
かごしま黒豚が美味しいと言われる理由はいくつかありますが、まず一つ目は、鹿児島の名産品であるさつまいもを飼料として与えられていること。さつまいもを飼料として与えると、きめ細やかでしまりのある肉質・甘みのある上質な脂になるとされています。
そのおいしさはデータでもはっきりと示されており、旨みや甘みを感じる「アミノ酸」の量が、一般的な国産白豚や輸入豚と比べ圧倒的に高いことが証明されています。
2つ目は、時間をかけてじっくりと飼育されること。一般的な豚の1.2倍〜1.5倍ほどの期間をかけ飼育されており、じっくりと大切に育てられる分、より引き締まった上質な肉質になるとのこと。
かごしま黒豚と他の豚肉を食べ比べる試験を一般の方向けに行ったところ、「かみきりやすさ」や「咀嚼しやすさ」においてかごしま黒豚が高く評価されました。
そんなかごしま黒豚を手軽にお土産として持ち帰りたいなら、豚まんはいかがでしょう。
薩摩黒豚専門店である「黒かつ亭」さんが製造している「黒ぶた侍」は、愛らしい見た目からは想像できないほど本格的な味わいが楽しめると大人気です。
黒ぶた侍

鹿児島の伝統工芸品「薩摩焼」
鹿児島ならではのお土産として、伝統工芸品もおすすめです。鹿児島県で作られる「薩摩焼」は戦国時代に誕生したと言われており、長い歴史のある貴重な陶磁器。
薩摩焼は3種類で形成されており、特に知名度が高いのが「白薩摩」と「黒薩摩」です。白薩摩は「白もん」とも呼ばれ、淡い黄色い焼き物の表面にひびをあしらい、その上から金、赤、緑、紫、黄など華やかな色で装飾を施した陶器で、主に装飾品や置物として作られます。
一方、黒薩摩は「黒もん」と呼ばれる陶器で、白もんとは対照的に日常的に使用する雑器として焼かれることがほとんどです。酒処の鹿児島では、黒もんは焼酎を飲むときに使われる器として、古くから親しまれてきました。
薩摩焼の郷と呼ばれる美山には多くの窯元が集まっており、その中の一つ「沈壽官窯(ちんじゅかんがま)」では約400年に渡って受け継がれてきた伝統の技を見学できます。もちろん作品を購入することもできるので、上質なお土産を求めている方はぜひ足を運んでみてください。
話のネタにもなる変化球土産「兵六餅」
定番土産や鹿児島らしい名産品・伝統工芸品を押さえたら、変わり種もチェックしておきたいところ。
一度目にしたら忘れられない個性的なパッケージの「兵六餅」は、ボンタンアメの姉妹商品として地元では長く愛されています。ボンタンアメと同様、もち米に白餡や水飴を練り込んで作られており、もっちりと柔らかく、かつ弾力もある、他にはない食感が特徴です。緑色の正体は、なんと海苔粉と抹茶!少し磯の香を感じる甘じょっぱい味わいは独特で、癖になる人が多いよう。
値段もお手頃でばらまき土産としておすすめなので、ぜひ話のネタとして購入してみてはいかがでしょう。
人気再燃「干し芋」
ここ最近、健康志向の方やダイエット中の方にさつまいもが注目されており、その影響で人気が高まっている「干し芋」。
鹿児島では多くの品種のさつまいもが作られていますが、干し芋で特に人気なのが安納芋です。安納芋は自然の恵みをたっぷり受けており、さつまいもの中でも特に糖度が高いことで知られています。その甘さからスイーツや和菓子に使われることもありますが、素材そのままの甘さを活かした干し芋でも充分甘みを感じられます。
また、ねっとりと濃厚な食感も特徴で、おやつとしての食べごたえは抜群。甘いものが好きだけどダイエット中の方、健康も気になる方へのお土産におすすめです。
おすすめベスト10
かすたどん

さつまあげ

唐芋レアケーキ

黒豚みそ

げたんは

あくまき

薩摩芋タルト

薩摩きんつば

かごしまスイートポテトン

坂元のくろず

鹿児島県のお土産はどこで買うべき?
旅行の時間は限られているので、お土産はアクセスの良いターミナル駅や空港でまとめて買えると便利ですよね。
定番土産を一気にGETしたいなら、人気商品が揃う鹿児島空港がおすすめ。鹿児島空港のお土産売り場はANA FESTAなどの土産販売店が多数ある他、老舗店の「明石屋」や人気店「薩摩蒸氣屋」なども出店しているので、いろんなお店の商品を比較して選ぶことができます。
ターミナル駅としてアクセスしやすい鹿児島中央駅には「みやげ横丁」があり、鹿児島を代表するお土産が一堂に会しているので選びやすいのが嬉しいポイント。老舗店の「とらや」や人気店「フェスティバロ」なども出店しています。ただし、直営店と比べると売り場面積が少なく、人気商品のみピックアップされていることが多いので、狙っている商品がある場合は事前に確認しておくことをおすすめします。
少し時間がある場合は、天文館まで足を運んでみてはいかがでしょう。鹿児島中央駅から電車で10分ほどの天文館電停駅から、さらに10分ほど歩いたところにある天文館は、複数の商店街で形成された鹿児島一の繁華街。歴史ある老舗店と新しい店が融合しており、鹿児島グルメを堪能できる飲食店から土産店、ファッション、エンターテイメントと個性豊かなお店が揃っているので、ぜひ立ち寄ってみてください。
まとめ
鹿児島には自然の恵みたっぷりの食材がたくさんあり、それを使って作られるお土産はどれも美味しそうで目移りしてしまいますね。また、古くに誕生した商品が今なお愛され続けており、素敵なお土産ばかり。今回紹介したおすすめBEST10を参考に、鹿児島らしさ溢れるお土産をぜひGETしてください。