宮城県は、いわずと知れた海の幸・山の幸に恵まれた食の宝庫。宮城ならではの特産品や銘菓、みちのくの歴史に育まれた温もりある工芸品など、いろんな土産物を目にすると、なにを買うべきか頭を悩ませてしまうひとも多いのではないでしょうか。かさばるものや重たいもの、上手に選んで購入できるように、おみナビ編集部が宮城のお土産事情をお伝えします。特に地元のひとたちのイチオシで、さらには多くのひとに喜ばれるものを厳選しました。定番から新勢力まで、宮城の魅力あふれる逸品をご紹介していきます。
宮城のお土産事情
まず、宮城県の抑えるべき銘菓などをご紹介していきます。
宮城の定番土産
まずは、宮城の定番グルメ「牛タン」
宮城県のほぼ中央に位置する仙台の定番グルメといえば牛タンですね。100軒近くもの牛タン専門店がひしめきあう中、おすすめするのは一度味わえば納得の「味の牛たん喜助」。
喜助自慢の逸品「職人仕込み牛たん」なら、店頭で食べられないひとも家で本物の牛たんの味を堪能することができます。熟練の職人さんが一枚一枚牛たんを切り分けて手仕込みし、じっくりと時間をかけて熟成させ、焼き上げたときにサクッとジューシーになるよう仕上げられました。
牛たん本来の旨味を味わってもらえるよう、素材選びから余念のない喜助の牛たん。どの牛タンを買っていこうと迷ったら、ぜひお試しを。
次にご紹介したいのは、支倉焼。宮城のお菓子といったら「萩の月」や「ずんだ餅」が定番中の定番ですが、意外と多くのひとに喜ばれているのが「ふじや千舟」の「支倉焼(はせくらやき)」。
県外のひとにはピンと来ないかもしれませんが、支倉焼は長年地元のひとたちに愛されているロングセラーの銘菓なのです。フレッシュバターをふんだんに使用したクッキー生地の中にクルミ入りの白あんが入っていて、コーヒーや紅茶、もちろん日本茶にもぴったり。賞味期限は製造から10日間と日持ちもよいので、すぐに渡せないひとへの贈りものにもおすすめです。
宮城の名産品
仙台駅の土産売場に行くと、ずらっと並んださまざまな種類の笹かまぼこが目に入ります。一つひとつ個包装になっていて、宮城にはこんなに多くの笹かまぼこメーカーがあったのか、と改めて感心してしまうほどです。
笹かま好きなら、いつかはすべてのメーカーを食べ比べしてみたいと思うかも知れませんが、どれを買おうか迷ったら「阿部の笹かまぼこ」がおすすめ。
笹かまぼこの名付け親としても有名な老舗「阿部蒲鉾店」の笹かまです。三陸沖の新鮮な魚の旨みと、ぷりぷりとした笹かまならではの食感が堪能できます。
宮城の伝統工芸品
江戸時代末期に生まれたといわれる東北地方の郷土玩具「こけし」。子どもの土産用に、と木地師(きじし)と呼ばれる木工職人が端材でつくったのがはじまりだとか。昔は厄除けや縁起物として家に飾られていましたが、最近はその素朴でかわいい姿に癒やされる、と第三次こけしブームが到来。
時代の流れとともに、若い職人さんや新しいスタイルのこけしが出現している中、注目したいのが「こけし缶」。
平成28年に販売開始されましたが、令和2年までに10,000個も販売され、いまだにその人気は続いています。鳴子系、弥治郎系、遠刈田系、作並系などさまざまな土地のこけしが並んでいれば、眺めるだけでも楽しい「こけし缶」。日本三大こけしの地まで行けなくても、仙台のこけし専門店で入手できますよ。
宮城の新勢力土産
宮城のお土産としてまだ知名度がそれほど高くないけれど、買ってみたら美味しかった、贈ったら喜んでもらえた、というような、未来の定番土産もたくさんあります。
その中でも定番になりつつあるのが、一般的なオイスターソースとは別格の「気仙沼完熟牡蠣のオイスターソース」。
3~5月下旬の栄養をたっぷり蓄えた大粒の身を使用しており、その完熟した牡蠣のエキスに、厳選した天然調味料を合わせてコクと深みのある味に仕上げています。青いラベルが堂々としていて気仙沼の漁師さんたちの誇りが感じられます。
気仙沼発のお菓子「スイートゴット」も、知る人ぞ知る宮城土産です。
宮城県民で知らないひとはいないほど地元のひとたちからも人気で、じわじわと県外にも知れ渡っています。しっとりしたスポンジ、さっくり感のサブレ、クリスピーなフレンチパイを7層に仕立てたこのスイートゴットは、職人さんの手で作り上げているため一日の出荷量に限りがあります。販売店は仙台市と気仙沼市のみ。仙台駅の駅ビル「エスパル仙台」でも購入できます。
世界有数漁港のひとつである三陸・金華山沖の魚介を使った「石巻金華海鮮茶漬けセット」は、素材を熟知した石巻のプロたちが自信を持ってお届けする本格絶品茶漬け。
第五回新東北みやげコンテストで特別賞を受賞し、JAL国際線日本発ビジネスクラスでは「2食目のアラカルト」に採用された注目すべき逸品です。大切なひとへの贈り物としていかがでしょうか。
宮城のおすすめ土産ベスト10
おみナビ編集部がたくさんのお土産の中からおすすめのお土産10品をピックアップしました。
ぜひお土産選びの参考にしてみてください。
ずんだ餅
宮城県の郷土菓子の定番、ずんだ餅は、栄養豊富な枝豆を茹でてすり潰し、砂糖を混ぜてできた餡に、お餅を合わせた夏の和菓子です。「ずんだ茶寮」では、味も香りも強く風味豊かな枝豆を厳選し、独自の配合でブレンド。独特の深い味わいに仕上げられています。お餅はもち米からつき、作りたてを急速冷凍しているので、新鮮そのままの味が楽しめます。鮮やかな緑が見た目にも美しく、食欲をそそるずんだ餅は、ヘルシーなスイーツとしても人気です。具の9割が牛タン 仙台ラー油
牛タン専門店「陣中」の人気ナンバーワン商品「牛タン 仙台ラー油」。小さくカットした牛タンをじっくり甘辛く煮込み、にんにくなどをブレンドしたオリジナル調合油で丁寧に仕上げられています。牛タンが美味しいのはもちろんですが、ごま油とにんにく、そして奥に潜んだプロによる隠し味によって、何にでも合う調味料となっています。保存料は一切入っていません。ごはんに乗せるだけではなく、麺類や鍋物、チャーハンなどの具材にも。冷ややっこに乗せたり納豆と和えたりしても美味しいです。支倉焼
仙台藩の慶長遣欧使節副使、支倉常長にちなんで名づけられた仙台銘菓「支倉焼(はせくらやき)」。フレッシュバターと卵、ざらめを練り上げた生地の中に、クルミの入った白あんを包んだものを「支倉焼」の文字が彫られた木型に入れ、一つひとつ手作業で焼き上げられた洋風和菓子です。美味しいとの評判が広がってからは、品切れになることもあったほど。それ以降はお客様に迷惑がかからないよう、商品を支倉焼だけに絞ることにしました。それから50年以上たった今も、変わらぬ美味しさで地元に愛され続けています。お茶にもコーヒーにも合う、懐かしい味がたまりません。気仙沼完熟牡蠣のオイスターソース
気仙沼の生産者さんが育てた旬の牡蠣で作ったオイスターソース。一般的なオイスターソースとは異なり、牡蠣を余すところなく生かして丸ごとエキスにしています。栄養をたっぷり蓄えた大粒のものだけを使用。これだけでお酒やご飯がすすんでしまうほど濃厚でミルキーな味わいです。完熟牡蠣の旨味を凝縮したコクが、和洋中のジャンルを問わず、さまざまな料理に深みを加えてくれます。化学調味料や保存料は一切使っていません。H25年度農林水産大臣賞受賞。職人仕込牛たん
仙台グルメといえば、牛たん。数ある牛タン専門店の中でも人気を博しているのが、仙台から「炭焼き牛たん」を全国に広めた老舗の「喜助」です。素材の良さを生かして 余計な加工は一切しておりません。ベテランの職人さんたちが手間ひまを惜しまず、昔ながらの製法で牛たんの旨味をじっくりと熟成。ダイナミックな牛たん本来の美味しさを味わうことができます。この「職人仕込み牛たん」は、第50回全国推奨観光土産品審査会「日本商工会議所会頭努力賞」を受賞した喜助の自信作です。阿部の笹かまぼこ
笹かまぼこの名付け親としても有名な老舗、阿部蒲鉾店。定番の「阿部の笹かまぼこ」をはじめ、クリームチーズが入ったものや季節に合わせた限定商品など、さまざまな種類のかまぼこが揃っています。しっかりとしたプリプリ感は、職人が研究を重ねて生み出した食感。「表面を軽くあぶることで焼き魚のような芳しい香りが立ち上り、素材の味が際立つ」とは、職人さんのおすすめの食べ方です。良質な白身のすり身からつくられ、低脂肪・高タンパクなかまぼこは、ヘルシー志向の方へのお土産としても人気です。こけし缶
できたてのこけしを封入した缶詰の「こけし缶」。こんなプレゼンとを贈って大切なひとを喜ばせたくなりませんか。開けると木くずの中から可愛らしい手のひらサイズのこけしが顔を出します。ほのかに香る木くずは、こけしの制作時に出たものです。「こけし缶」を手掛けたのは、仙台市でさまざまな工芸品を制作、販売している「こけしのしまぬき」。明治25年の創業当時はタバコやお菓子を扱うお店でしたが、今は暮らしに身近な工芸品を取り扱っています。鳴子系、弥治郎系、遠刈田系、作並系と地域によってこけしを分類。若手職人を応援する新工人応援缶というのもあります。それぞれのセンスが光っていて素敵です。ほや酔明
東北新幹線車内販売でお馴染みの「ほや酔明」。石巻で水揚げされた新鮮なほやを特性のタレに漬け込んだ乾燥珍味です。ほやは、見た目がパイナップルに似ているので、「海のパイナップル」とも呼ばれる海の生き物。もともとは生で食べられていたのですが、出回る時期が限られていたことから、一年を通じて食べられるよう、社長さんが加工品を開発し、今の「ほや酔明」が誕生したそうです。噛めば噛むほど口の中いっぱいに広がる磯の香りがクセになるこのお味は、日本酒やビールにぴったりです。三陸たこせんべい
「三陸たこせんべい」は、三陸のタコが練り込まれた「海鮮せんべい塩竈」人気ナンバーワンの煎餅です。海水と海藻の旨味を凝縮した塩竈産の藻塩を加えた秘伝の甘辛タレがクセになり、ついつい食べ過ぎてしまいます。じつは東日本大震災をきっかけに、愛知のせんべい菓子会社「スギ製菓」が、原料の仕入れ先でもあった三陸の地で活動できないか、と「海鮮せんべい塩竈」を開店して生まれたのが、この「三陸たこせんべい」。東北初の海鮮せんべい工場直売店も併設されています。一口食べれば、現地へ行って工場見学や手焼き体験をしたくなることでしょう。宮城伝統こけし白石温麺
その昔、白石の城下町に住んでいた青年が胃腸の弱い父のために、消化に良い食べ物を与えたいと思い悩んでいたとき、旅の僧から教えてもらったのが温麺の始まり。その青年の父を思いやる「温かい心」から温麺と名付けられたそうです。油を使わない製法なのでお腹にやさしく、また長さがそうめんの半分と、食べやくて調理も簡単なのが特徴。このかわいらしいパッケージは、宮城の代表的な伝統こけしの産地、鳴子、遠刈田、作並、弥治郎、各系統のこけしです。開けたら笑みがこぼれるようなデザインです。宮城土産はどこで買うべき!?
宮城に来る多くのひとたちが利用する仙台駅直結のビル「エスパル仙台」では、豊富な種類の宮城土産を購入することができます。
様々な笹かまぼこ専門店や宮城を代表する老舗菓子店、また東館の2階には宮城だけでなく東北の土産を扱う「東北めぐり いろといろ」などもあります。地下1階「エキチカおみやげ通り」には仙台・東北のお土産屋が49店舗も。いちばんのおすすめは、2階にある仙台駅の中でもいちばん多くのお土産を取り揃えている「伊達のこみち」。ここだけの限定品やちょっと変わった宮城のお土産もあるので、時間をつくってでもチェックしたい土産処です。
仙台空港を利用するひとは、空港でどんなお土産が買えるかチェックしておくと便利ですね。宮城の主要なお土産の笹かま、牛タン、ずんだ餅や萩の月などはもちろん、空港限定グッズもあるのでぜひチェックしたいところです。仙台空港オリジナル弁当や空港限定販売の雑貨は、「DATEマルシェ」で購入できます。東北の玄関口でもある仙台空港なので、宮城土産だけではなく東北地方の定番土産も数多く並んでいますよ。
海側へ旅するひとにおすすめのお土産スポットは、2017年にオープンした「いしのまき元気いちば」。
JR石巻駅から徒歩12分。2時間無料の大型駐車場もあります。三陸沖の土産だけでなく震災復興応援地域からの産品もあり、その取り扱う規模はおよそ1000アイテムにも上るほど。季節によっては採れたてのウニやアワビも販売されており、鮮魚・水産加工品の品揃えとクオリティは圧巻です。
その場で宅配の手配も可能。産直の野菜や果物、焼き立てパン、石巻発のユニークな雑貨も並んでいるので、魚目当てでなくても十分満喫できます。お腹が空いたら2階のフードコート「元気食堂」で新鮮な海の幸や山の幸を存分にご堪能下さい。
まとめ
伝統的な文化と豊かな自然の恵みが詰まった、宮城のイチオシのお土産をご紹介しました。気になるお土産はありましたか。出発前からどれを買おうか、思いを巡らせるのもまた旅の楽しみかもしれませんね。